日本光学会について

二代目会長 谷田 純

会長 谷田 純
(大阪大学)

この度、一般社団法人日本光学会会長の職に就任致しました。黒田初代会長の後を引き継ぐにはまだまだ力不足でありますが、本学会の発展のために全力を尽くす所存です。皆様方のご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

一般社団法人日本光学会が発足して2年半が過ぎました。本学会の設立には、光学が多くの分野の要素技術として広がりを見せる中、応用物理の枠組みにとらわれない研究者・技術者が積極的に参加できる場を一つの学会として集約し、新しい分野の開拓をめざすという大きな目標がありました。当初危惧された学会運営は、一般会員・賛助会員の皆様方のご支援、ならびに、理事・運営委員など多くの方々のご尽力により、順調に推移しております。しかしながら、これまでの学会運営は分科会時代の事業を引き継ぐことが精一杯で、新しい分野を開拓するという目標はまだ達成されておりません。学術上の特色や分野の発展なくして学会の存在意義を示すことはできません。日本光学会にとって、新たな学会活動に向けての展開は極めて重要であり、これからが正念場であると認識しております。

一方、法人組織として本学会を俯瞰した場合、分科会時代の会員数には至っておらず、まだまだその基盤は脆弱です。将来にわたって日本光学会の活動を継続・発展させていくためには、運営基盤の安定化が不可欠です。それを実現する方策として、学会員の増加、国内・海外関連学会との連携強化、各年代層にわたる参加体制の構築、学会運営システムの整備などを進めていきたいと考えています。学会にとって会員は何にもまして重要ですが、会員数を増やすためには、いかにして魅力ある学会にできるかに尽きます。国内外の関連学会との連携による広範なネットワークはもとより、シニア・中堅・若手・学生の各年代層が能動的に学会活動に参加していただけるような仕組み作りを模索していきます。さらに、学会運営システムの整備により、学会組織の効率的な運営も進めてまいります。

一般社団法人日本光学会は生まれたばかりの組織ですが、応用光学懇話会を起源とする伝統と歴史に支えられた学会でもあります。光学分野の新境地をめざして、会員の皆様と共に歩んでいきたいと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

平成29年5月1日