東北大学 大寺康夫、佐藤 尚、川嶋貴之、
日本電信電話(株) 納富雅也
フォトニック結晶に対して光ビームを入射した時のビーム伝搬は基本的には多重回折で決まり、スネルの法則で記述される通常の屈折現象とは異なるものである。ところがある条件下ではフォトニック結晶が仮想的屈折率を持った物質として振る舞う領域がある。この仮想的屈折率はフォトニックバンド構造によって決まり、通常の物質では実現しえない負の値などを取ることができ、興味深いビーム伝搬現象が実現する。また、この現象を用いて逆にフォトニックバンド構造を直接測定することが可能であることを示す。
13. フォトニック結晶光学 ―スーパープリズム、セルフコリメーション現象 ―
日本電気(株) 小坂英男
光を自在に操る結晶、"フォトニック結晶"において最近明らかにした現象を総合報告する。通常プリズムの500倍も大きな波長分散を示す"スーパープリズム現象"、回折限界を超えた平行光線束を発生する"セルフコリメーション現象"など、既存の光学では解釈できない。これらの解釈には固体物理、電磁気学、計算物理などを取り込んだ"フォトニック結晶光学"が必要である。発表では波長多重通信などへの応用についても触れる。
14. 高規則性陽極酸化アルミナの作製と可視域2次元フォトニック結晶特性
東京都立大学、 日本電信電話(株)*
益田秀樹、大宅正恭、