【招待講演の概要】


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ビジョンチップとその応用
石川正俊,小室孝
東京大学大学院情報理工学系研究科システム情報学専攻

超並列構造を有するデジタルビジョンチップにより,1/1000秒で画像処理が実現されている.この超高速画像処理の実現により,従来の画像処理とは違った応用分野が提案され,実際のシステムが示されている.本講演では,ビジョンチップの基本的な構造を示すとともに,コンピュータやゲーム等のヒューマンインターフェイス,ロボット等の機械制御,高速検査,顕微鏡像の制御によるバイオ実験・マイクロマシン,セキュリティ,メディア等の応用について,最近の新しい展開について述べる. [《講演プログラム》に戻る]



マルチビーム面発光レーザ素子を用いたプリンタ用露光装置 − VCSEL ROS −
市川順一,池田周穂,植木伸明*
富士ゼロックス株式会社 ドキュメントプロダクト&サプライカンパニー研究開発センターマーキング技術研究部
*富士ゼロックス株式会社 光システム事業開発部

富士ゼロックス(株)はレーザープリンタやデジタル複写機の高速化・高画質化を達成する技術手段として,波長780nmでシングルモード出力が3mWを越えるVCSELアレイ(面発光レーザーアレイ),32ビーム用走査光学系,及び専用駆動ICを新規開発し,本技術を採用した業界初の2400dpiを実現したフルカラー機DocuColor 1256 GAを2003年8月に市場導入した.今回は,これら技術の特徴,性能,技術課題及びVCSEL採用の効果について講演する. [《講演プログラム》に戻る]



HD DVD用光ヘッド技術
片山 龍一
NEC メディア情報研究所

青色半導体レーザを用いたHD DVDは,現行のDVDと同じ基板厚0.6mmのディスクを用いるため,ディスク表面の傷や汚れに強い,DVDやCDとの互換が容易である,DVDと同じ設備によりディスクを安価に製造できる等の特徴を有する.一方,ディスクのチルトに伴うコマ収差を抑制するため,チルトの検出・補正が必要である.本稿では,DVDやCDとの互換,およびチルトの検出を実現するための光学系について述べる. [《講演プログラム》に戻る]



タマムシはなぜ光る−自然界の構造色の原理とその応用
木下修一
大阪大学大学院生命機能研究科

タマムシ,モルフォチョウ,クジャクなど自然界には輝く生物が数限りなく生息している.これらの輝きは光の波長以下の自己組織化されたナノ構造が原因で,構造色と呼ばれている.その輝きの秘密を物理的な手法から調べ,自然界の構造色の一般原理を明らかにする.また,その原理を用い,できるだけ簡単に構造色を再現する実験を行ったので,その結果についても紹介したい.
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ナノ顕微鏡結像論の試み
鶴田匡夫
株式会社ニコン

アッベの分解能より遥かに小さい孤立物体の結像と,2次元ランダムノイズの性質を述べ,それを拠りどころとして,現代の新しい光学顕微鏡の諸手法を論じる.
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ポリマ光導波路デバイスの特性
丸野透
NTTフォトニクス研究所

ポリマ光導波路は,作製プロセスが簡単,熱光学(TO)効果が大きい,可とう性に富む等の特徴を持つため,低コスト・高機能デバイスとしての期待が高い.本報では,光通信への応用に適したポリマ材料の設計・合成と,それを用いた光インタコネクションや光デバイスの特性を報告する.開発した光硬化材料で作製した垂直光路変換用フィルム導波路は,装置間光インタコネクション用の送受信モジュールに適用して良好な特性が得られた.また,DおよびF置換ポリマの持つ長波長域での高い透明性と大きなTO効果を利用して,高特性の光スイッチや可変波長フィルタを作製可能であった.
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日本光学会(応用物理学会)主催/第29回光学シンポジウム