(社)応用物理学会分科会 日本光学会主催
光学シンポジウム
Optical Symposium
「光学システム・光学素子の設計,製作,評価を中心として」
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35th Symposium Announcement in English


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第35回 光学シンポジウム
招待講演の概要

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デジタルカメラ搭載用超小型プロジェクターユニットの開発

講演者
後藤 孝夫 (ニコン株式会社)
講演概要
我々は世界で初めて超小型プロジェクターを内蔵したデジタルカメラ「COOLPIX S1000pj」を発売した。撮影した写真や動画をその場で大画面で楽しむといった新しいデジタルカメラの楽しみ方を提案している。講演では本製品に搭載したプロジェクターユニットの投映原理、小型化技術、安全性への取り組みについて紹介する。

テラヘルツ波の新奇発生方式と応用展開

講演者
○川瀬 晃道 (名古屋大学,理化学研究所)
水津 光司(名古屋大学)
澁谷 孝幸(名古屋大学,理化学研究所)
林 伸一郎(理化学研究所)
講演概要
テラヘルツ領域は技術面でも応用面でもかつて未開拓領域として取り残されていた。 これは、主にテラヘルツ波を効率よく発生・検出するための技術が確立されていなかったためである。しかし最近では、フェムト秒レーザ技術の進歩によって超広帯域テラヘルツ波パルスが比較的容易に発生できるようになったことや、非線形結晶を用いたパラメトリック発生・差周波発生等により広帯域波長可変テラヘルツ波が得られるようになったことで、実用的光源の開発が進んでいる。

多孔質シリカ膜を用いた高性能反射防止膜 『エアロ・ブライト・コーティング』 の開発

講演者
玉田 剛章 (HOYA株式会社)
講演概要
カメラ用レンズでは、各面反射による透過光量の損失やレンズ間の多重反射によるフレアやゴーストの発生により光学性能が低下することがある。これらの現象を低減するために各面に反射防止膜が施されているが、カメラのデジタル化などに伴い、更なる性能向上が求められている。そこで我々は、多孔質シリカで構成された超低屈折率膜を用い、高性能反射防止膜”エアロ・ブライト・コーティング(ABC)”を開発しカメラ用レンズに搭載した。本講演では、”ABC”のカメラ用レンズへの搭載に至った経緯と技術内容、今後の展望について説明する。

光機能性液晶へのベクトルホログラム記録と偏光制御回折格子

講演者
○小野 浩司 (長岡技術科学大学・電気系)
江本 顕雄(長岡技術科学大学)
塩田 達俊(長岡技術科学大学)
佐々木 友之(群馬大学)
川月 喜弘(兵庫県立大学)
講演概要
近年高分子の軸選択的光化学反応に起因する光波分子配向技術が大きく進展しており、光波による光学異方性の3次元高度制御への期待が高まっている。このような異方性構造は種々の光デバイスへの偏光制御機能の複合化等に有効であると考えられる。本報告では、光機能性液晶への偏光干渉照射によって形成される種々のベクトルホログラムの形成の実際と偏光制御回折特性を中心とした光学特性について紹介する。

ナノフォトニクスとその産業展開

講演者
大津 元一 (東京大学・大学院工学系研究科・電気系工学専攻)
講演概要
近接場光によって引き起こされるナノ寸法物質間でのエネルギー移動を活用し、光デバイス機能を発現したり、微細な加工を行う技術はナノフォトニクスと呼ばれている。近接場光は物質中の励起と光子とが結合した場であり、dressed photonと呼ぶべき状態である。即ちナノフォトニクスはナノ寸法領域での光・物質融合技術である。本講演ではその原理を解説し、最近急速に進展している産業応用の事例について紹介する。

集光太陽熱発電用特殊反射鏡の開発

講演者
森 伸芳 (コニカミノルタオプト株式会社)
講演概要
The concentrating solar thermal power system is a candidate of sustainable energy which can succeed to the thermal power generation with fossil fuel. Although the tower top system is being studied instead of the trough system, the beam down concentrating system has the capability for higher efficiency. In this paper, we introduce the beam down concentrating solar power system and the dielectric multi layered mirror for the system.

被写界深度を拡大したカメラモジュールの開発

講演者
江川 佳孝 (株式会社東芝)
講演概要
携帯電話用カメラモジュールでは一般的に300万画素以上にオートフォーカス(AF)が使われている。しかし、薄型の携帯電話ではモジュール高さが高くなるAF品の採用が難しい。そこで、色収差を大きくした光学レンズとWWGR色フィルタ配列さらに専用の信号処理により焦点深度の深いカメラモジュールを開発した。(W:White色フィルタ無し) 本発表では試作した焦点深度の深い(Wide focusing)カメラモジュールについて報告する。

屈折率分布レンズアレイを用いたインテグラル立体テレビ

講演者
○岡野 文男 (NHK放送技術研究所/NHKエンジニアリングサービス)
洗井 淳 (NHK放送技術研究所)
講演概要
インテグラル式は、レーザー光を照射せず、自然光で遠方の風景などの撮影表示も可能な立体方式である。このため、眼鏡なしの立体テレビジョンシステムとして実現の可能性が高いと考えられる。これまでの試作装置により、実際空間像を生成できること、フルパララックスであることの確認ができている。最近、走査線約4000本を持つスーパーハイビジョンをインテグラル式に適用したシステムを試作した。それらについて概説する。
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