【招待講演の概要】


《招待講演リスト》に戻る 《講演プログラム》のトップに戻る



コリニア方式ホログラフィック光ディスク(HVD)
譚 小地
株式会社オプトウェア

コリニア方式ホログラフィック光ディスクメモリー:HVD(Holographic Versatile Disc)は, データを干渉縞による体積ホログラムとして記録するための「参照光」と「情報光」を同軸状に 配置し,一つの対物レンズでメディア上に照射する,いわゆるコリニア方式を用いたシステムで ある.これにより,従来複雑で大型であったホログラム記録の光学系の簡素・小型化に成功. さらに,独自のサーボ系システムなどにより,ピックアップの小型化,除振装置の不要化,既存 のDVDやCDとの上位互換性,低コスト化といった実用化への課題を克服している.

[《講演プログラム》に戻る]



Liquid lens technology for adaptive optics:
principle, physical limitations and applications
Bruno Berge
Varioptic

We will present the state of the art of small size optics using liquid lens technology, enabling to have variable optical lenses without moving parts. After a general presentation of the principle, and of the physical limitations, we will address several potential industrial applications, among which image capture will be the main focus.

[《講演プログラム》に戻る]



ステッパー光学系の特徴―極限を追求した光学設計―
渋谷 眞人
東京工芸大学 工学部 光情報メディア工学科

ステッパー光学系は,単に回折限界を達成できる無収差光学系というだけではない. 限界の解像力を引き出すために,収差以外に照度均一性,照明開口数均一性,投影レンズ開口数均一性, テレントリシティーなど様々な仕様が要求されている.これらの仕様を満足するためには, 照明系投影光学系を通して近軸配置の条件から考えていかなければならず,さらに瞳結像, 射影関係などの条件が設定され,光学設計がなされる.ここでは,どのように光学系基本構成が考えられ, 実際にどのような工夫がなされているかについて可能な範囲で述べていきたい.

[《講演プログラム》に戻る]



デジタルホログラフィと最近の進歩
山口 一郎
群馬大学 工学部 電気電子工学科

デジタルホログラフィはホログラムを写真の代わりに撮像素子で記録し, 再生を光の代わりに計算機で行う方法である.最初の提案は1967年にさかのぼるが, 大幅な進歩を遂げたのは,1990年以降の固体撮像素子とパソコンの大幅な高性能化と普及のあとである. 2000年に入ると,これらの機器の急激な進歩にさらに触発されて論文も急増し,実用化も迫っている. 本講演ではデジタルホログラフィの性能を大きく向上させた位相シフトデジタルホログラフィを中心にして, その基本原理,3次元画像の伝送と表示,3次元顕微鏡,表面形状や変形の計測,偏光状態の計測などへの応用を述べる.

[《講演プログラム》に戻る]



フーリエドメイン光コヒーレンストモグラフィ
○谷田貝 豊彦,安野 嘉晃,伊藤 雅英
筑波大学 物理工学系

FD-OCTの原理をのべ,その技術をもとに開発してきた新しいOCTシステムについて紹介する. 線集光型FD-OCT(LF-FD-OCT)は通常のFD-OCTで必要な面内の機械的な走査のうち一方(Bスキャン) を光学系の結像で置き換えるもので,1次元の機械的走査のみで3次元情報が得ることができる. 偏光感受型FD-OCT(PS-FD-OCT)は被計測試料内部の強度の反射散乱画像に加えて複屈折や2色性など 偏光情報を計測するシステムであり,これまで可視化できなかった方向性組織の構造などの計測が可能となる.

[《講演プログラム》に戻る]



プラズモニック結晶とその応用
岡本 隆之
独立行政法人 理化学研究所 河田ナノフォトニクス研究室

表面プラズモンは金属−誘電体界面を伝搬する表面電磁波である. 界面に周期的な凹凸(格子)がある場合,表面プラズモンはある波長において格子により ブラック反射され,反対方向に伝搬する.その結果,定在波が生じる.定在波と格子の相対位相によって 2つの異なるエネルギー 状態が存在する.その結果,プラズモニック・バンドギャップとよばれる バンドギャップが生じる.また,このような構造をプラズモニック結晶と呼んでいる. 本講演ではこのプラズモニック結晶とその応用について述べる.

[《講演プログラム》に戻る]



回折型光変調素子GxLによる,2005インチレーザープロジェクションディスプレイ
菊池啓記
ソニー株式会社 コアテクノロジー開発本部 レーザ応用開発部

2005 年日本国際博覧会『愛・地球博』シンボルパビリオン『グローバル・ハウス』において, ソニー(株)は2005型超ワイド(縦10m×横50m)のレーザープロジェクションディスプレイ 「レーザードリームシアター」を出展した.RGBレーザーを光源とした色鮮やかな映像は, 開催期間通じて200万人を超える観客を魅了した. かつてない規模で構築された最先端のディスプレイシステムに投入された光学技術について紹介する.

[《講演プログラム》に戻る]



《招待講演リスト》に戻る 《講演プログラム》のトップに戻る

日本光学会(応用物理学会)主催/第31回光学シンポジウム