超解像顕微鏡の進展
- 講演者
- 藤田 克昌 (大阪大学)
- 講演概要
- 従来の光学顕微鏡の空間分解能は光の波動性により制限されてきた。しかし、近年、観察対象と光との相互作用を巧みに活用することにより、その制限を取り払うことに成功した超解像顕微鏡が多く登場した。本講演では、これらの超解像顕微鏡の原理を紹介し、さらに同技術の現在の開発研究、および応用の状況について概説する。
Crusing inside Xs
- 講演者
- 宮脇 敦史 (理化学研究所)
- 講演概要
- We aim at pursuing the true nature of something flexible about cells with a breadth of vision. We attempt to grasp the meaning of a cell which automatically controls the ratio of output (reaction) to input (stimulation).
シクロオレフィンポリマーの分子設計と用途展開
- 講演者
- 西岡 寛哉(日本ゼオン株式会社)
- 講演概要
- シクロオレフィンポリマーは、シクロオレフィン類をモノマーとして合成されるポリマーであり、分子構造中に脂環構造を有するポリマーである。シクロオレフィンポリマーは非晶質であり、かつ極性基や不飽和結合を含有しないポリマー骨格を有することから、透明性に優れるとともに、吸水性・透湿性が低く、耐熱性に優れるといった従来のエンジニアリングプラスチックに無い領域の基本的特性を有するポリマーである。本講演では、シクロオレフィンポリマーの分子設計及び用途展開について紹介する。
Additive manufacturing の可能性
- 講演者
- 新野 俊樹 (東京大学)
- 講演概要
- 材料を徐々に付着することによって3次元形状データを実体化する付加製造(Additive Manufacturing)技術は,1989年に商業化されたあまり新しくはない技術である.これまで,試作に携わる製造事業者や一部のマニアにしか認知されていなかったが,2012年半ばぐらいから3Dプリンターという言葉がメディアに登場しはじめ,衆人の知るところとなってしまった.本講演では,この技術を加工の一つのカテゴリーとしてとらえ,その実態と将来性について解説する.
マイクロ分光素子を用いたイメージセンサの高感度化技術
- 講演者
- 西脇 青児 (パナソニック株式会社)
- 講演概要
- 従来のイメージセンサはカラーフィルタにより分光を行うため、入射光の多くが吸収により失われていた。この問題を光の波の性質(導波、及び回折)を使った新しいマイクロ分光素子により解決した。この素子は高屈折率透明体からなる波長サイズの板状構造で、近接場の領域で光を損失なく原色と補色に分離できる。これをイメージセンサに適用し、解像度を維持したまま約2倍の高感度なカラー撮像に成功した。
ライトフィールドとコンピュテーショナルカメラ
- 講演者
- 坂東 洋介 (株式会社東芝)
- 講演概要
- コンピュテーショナルフォトグラフィは、従来のカメラの撮像過程をくつがえした撮像手法と信号処理を組み合わせて従来のカメラの限界を打ち破る技術である。本技術分野の中核概念となるライトフィールドについて解説し、ライトフィールドをはじめとするシーンの付加情報を取得するための特化した撮像系を持つコンピュテーショナルカメラの事例を、付随する信号処理を含め紹介する。
すばる望遠鏡用の超広視野補正光学系の開発
- 講演者
- 松田 融 (キヤノン株式会社)
- 講演概要
- 日本のすばる望遠鏡は、他の巨大望遠鏡が持たない広視野な主焦点カメラを持つことにより優れた観測成果をあげてきた。現代天文学の重要課題であるダークエネルギー等の研究には高いサーベイ観測能力が必要なため、我々は主焦点カメラの視野角を更に3倍に拡大する超広視野カメラ「Hyper Suprime-Cam」用の補正光学系を開発した。この補正光学系の概要と、開発のために投入された高度な光学技術・精密技術について紹介する。
車載画像処理
〜車の周囲を見る技術・見せる技術〜
- 講演者
- 下村 倫子 (日産自動車株式会社)
- 講演概要
- 車載カメラの用途は大きく分けて二つある.一つはカメラ映像を認識し運転支援に役立てる使い方,もう一つは映像を表示し運転手の視覚支援としての活用である.ここでは,これら二つの用途における車載カメラの内部で行われている認識技術や映像処理技術について紹介する.また,運転支援にカメラを活用するための光学技術に対する要求,期待についても触れる.
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