第33回光学シンポジウムは2008年7月3,4日の2日間に渡り,東京大学生産技術研究所An棟コンベンションホールに於いて開催されました.本シンポジウムは,光学関係の研究者,技術者が集う日本光学会主催の会合としては,Optics & Photonics Japanに次いで規模の大きな講演会となっております.
また,光学シンポジウムは,産学の有志が集まり,産学連携の「場」として発足したという伝統を持ちます.本年も約280人の方にご参加頂くと共に,終日活発に討論が行われ,盛況の内に閉会を迎えることができました.
今回から,予稿集のCD-ROM版を用意させていただきました.その予稿集に印刷ミスがあり,関係者の方には,大変ご迷惑をおかけしました.この場を借りてお詫び致します.CD-ROM版は,正しい内容となっておりますので,CD-ROMをご参照いただければと思います.
招待講演と致しましては,7テーマお願い致しました.松本様(東京大)には,急速に普及し,注目を集めている「フラットパネルテレビの画質と色再現性」,両澤様(santec)には光技術を応用した光医療技術,バイオフォトニクスの中でも眼科医療に利用されている「光コヒーレンストモグラフィー(OCT)の原理と応用」といったテーマでご講演いただきました.
渋谷先生(東京工芸大)には「奇数次非球面の有効性」について,松山様(ニコン)には「半導体露光装置における結像制御」について,ご講演いただきました.田中様(ソニー)には「ホログラフィックデータストレージ用光源として開発したブルーの外部共振器ダイオードレーザー」,香山様(松下電器)には「フォトニックカラーフィルター技術による昼夜兼用MOSイメージセンサー」といった製品に近い内容と,尾崎先生(関西学院大学)には「遠紫外分光法の新展開」について,ご講演いただきました.これらの招待講演を含み,さまざまなジャンルから全24件の講演応募を頂き,盛況な光学シンポジウムを開催することができました.ご講演者の皆様には改めて御礼申し上げます.
また,初日(7/3)の夕刻から行われました懇親会にも多数のご参加をいただき,講演者と参加者の間でより一層の交流がはかれたものと考えております.
上述のように光学シンポジウムは産学混合の実行委員会を組織し,その実行委員を中心に運営を行っております.昨年11月から8ヶ月間に渡り光学シンポジウムの準備を行ってまいりました.光学シンポジウムの成功は,これら実行委員の尽力の賜物だと思っております.この場をお借りしまして,実行委員の皆様にも厚く御礼申し上げます.
光学シンポジウムは,来年も東大・生産技術研究所 コンベンションホールに於いて開催される予定です.その重要性が広く認識される産学連携を,伝統として持つ光学シンポジウムの,研究や技術の発表の「場」として役割は益々大きくなると思います.皆様には今後も光学シンポジウムへの積極的なご参加と,日本光学会へのご支持をよろしくお願い申し上げます.
最後になりましたが,本シンポジウムの運営にご協力頂きました東京大学生産技術研究所の皆様,並びに谷田貝幹事長を始めとする日本光学会(応用物理学会)の皆様,そして参加者の皆様に心から感謝を申し上げ,開催報告とさせて頂きます.
2008年7月15日
第33回光学シンポジウム実行委員長
白石 武嗣 [ コニカミノルタオプト(株) ]
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