日本光学会(応用物理学会)主催
33回 光学シンポジウム
The 33rd Optical Symposium
「光学システム・光学素子の設計,製作,評価を中心として」

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【招待講演の概要】





ホログラフィックデータストレージ用光源として開発した
ブルーの外部共振器ダイオードレーザー
田中富士
ソニー 株式会社

 ホログラフィックデータストレージ(HDS)用光源として、可変波長の外部共振器ダイオードレーザーを開発した。波長可変範囲は7nm (402~409nm)、出射光量は40mW以上、収差は0.05lrms以下である。発振状態は3種類あり、シングルモード(コヒーレント長14m)、3モード(2.9mm)、6モード(0.29mm)である。HDSでは、メディアの熱膨張が影響して再生できる温度範囲が記録温度に対してわずか±2K程度である。しかし、可変波長レーザーを使用して記録再生時に波長と入射方向を調整すれば、この範囲を広げることができる。

 

遠紫外分光法の新展開
尾崎幸洋
関西学院大学

 遠紫外域の分光法は古くから知られているが、基礎科学においても実用的な応用においても他の分光法に比べて利用が限られていた。その理由の一つは、190 nm以下のスペクトルを測定する場合、空気中の酸素による吸収が強いために、他の分光法に比べて測定が容易でないことがあげられる。もう一つの大きな要因は、スペクトルの吸収が非常に強いためにフルスケールのスペクトルが得られるのは気相の物質に限られてしまうことである。演者らは最近、水溶液等の凝集系の物質の遠紫外スペクトルをその吸収ピークを含めて観測できるATR遠紫外分光装置や、オンライン用の遠紫外分光器を開発した。本講演ではそれらを用いた基礎研究と応用について述べる。




奇数次非球面の有効性
-数学的な意義と実際の収差設計による検討-
渋谷眞人、前原和寿洋
東京工芸大学

 奇数次非球面は良く使われてきているようであり、少なくとも特許では多く見受けられるようになっている。収差論からの検討が行われ収差コントロールに有効な可能性が示唆されているが、かならずしもその有効性についてコンセンサスが取れているわけではないと考える。偶数次によって近似できるかどうかという観点で議論を進める。レンズ面は変位だけでなく傾きも近似できなければならないということに注意して数学的な議論を行う。次に、実際のレンズ設計によって近似ができるかを見る。従来は3次についてのみ考察したが、1次についても光学設計による検討を紹介する予定である。




フォトニックカラーフィルタ技術による昼夜兼用MOSイメージセンサ
香山信三 
松下電器産業株式会社 半導体社

 「一次元フォトニック結晶」を色フィルタに用いた新型撮像素子を紹介する。屈折率が異なる光学薄膜の周期積層構造に、光学膜厚が周期と異なる「欠陥層」を導入し、赤、緑、青、近赤外いずれかの帯域色フィルタを構成する。本素子により、昼間は赤、緑、青画素出力中の近赤外成分を除去しカラー画像を、夜間は全画素の出力に含まれる近赤外成分を用い白黒画像を再生するシステムの構築がIRカットフィルタを用いずに可能とな。





光コヒーレンストモグラフィー(OCT)の原理と応用
両澤 淳 様
santec 株式会社

 近年、光技術を応用した光医療技術、バイオフォトニクスが高度先端医療の牽引役として注目されている。その中でも光コヒーレンストモグラフィ(Optical Coherence Tomography 以後OCT)は非侵襲で高精度な診断が可能という理由で期待されている。OCTは眼科においては必須の診断機器となりつつあり、眼科以外の医用応用、さらには産業応用においても導入が進んでいる。本稿ではOCTの測定原理とその応用を中心に報告する。また発表当日は我々が製品化したOCTシステム「Inner Vision」で測定した動画もご覧頂き、OCTの現状と今後の可能性を紹介する。





半導体露光装置における結像制御
松山知行
株式会社 ニコン

 半導体露光装置において、半導体の微細化に対応すべく、その結像光学系の開口数(NA: Numerical Aperture)の拡大、および、光源の短波長化による解像力の向上を続けてきている。最近では波長193nmのArF(フッ化アルゴン)エキシマレーザーを光源とし、1.30NAという液浸投影レンズを実現している。ところが、これ以上の短波長化、高NA化には課題があるので、低コントラスト空間像で、所望パターン形成を実現する必要性が高まっている。そのため、露光装置上での各種結像パラメーターの制御をより正確に行うことが重要となってる。本稿では露光装置の各種結像パラメーターの制御について報告する。




フラットパネルテレビの画質と色再現性
松本達彦
東京大学

 テレビの表示デバイスはかつてほとんどブラウン管であったが、21世紀になり液晶やプラズマなど複数の方式のフラットパネルディスプレイへと変化した。方式の多様化にともない、ディスプレイの画質評価も様々な角度から行う必要が生じている。本講演では、フラットパネルテレビの画質評価項目について説明するとともに、LEDバックライトによる液晶テレビの色再現範囲の拡大と広色域動画信号規格であるxvYCC信号を用いた色再現性改善について報告する。







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